期限の利益 喪失 遅延損害金

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期限の利益 喪失 遅延損害金

借金問題や過払い金返還請求の争点でしばしば話題になるキーワードの一つに「期限の利益」と呼ばれるものがあります。

 

ここでは、期限の利益についての紹介と喪失事項や遅延損害金の発生などについて、まずは解説したいと思います。

 

 

期限の利益とは

債務者には、債権者からいつでも請求を受けると、支払期日が設定されているにも関わらず不安定な状態と言えますので、期限の利益が喪失しない限りは請求を受けない権利を有しているとなっていて、これを「期限の利益」と呼びます。

 

よって、期限の利益喪失約款に該当する事実が無い限りは、借金返済を求められたり、一括返済を求められたりする事はありませんし、遅延損害金が計算される事もありません。

 

 

期限の利益の喪失に伴う遅延損害金について

現状、利息制限法にもとづき上限利率の設定がされていて、遅延損害金の利率についても上限20%となっています。

 

例えば、50万円の利用を貸金業者から行っているケースの場合は、多くの貸金業者で18%の年率で通常利息が計算がされますが、「期限の利益」を喪失したと認められた時から、遅延利率となりますが、その計算は通常利息の1.46倍の範囲内となり、これ以上の利息は無効としています。

 

※18.00%の1.46倍の計算となりますので、26.28%が遅延利率の上限という事になります。

 

 

ここで問題になるのが、どの時点で「期限の利益を喪失したか」という点が問題になる事が多く、過払い金返還請求事件の争点でも過去に争われてきた事があります。

 

 

シティズ 期限の利益に関する判例

福岡高裁宮崎支部 平成20年10月24日の判例で、裁判所はシティズの主張を退け、期限の利益を喪失した後、遅延損害金の請求をする事は間違いだという判例を示しています。

 

この判例の背景には、シティズが期限の利益を喪失し、遅延損害金の請求を行っていたにも関わらず、肝心の一括請求をした事もなく、債務者の分割返済を認めてきた事で、「期限の利益の喪失条項を適用せず、もう一度期限の利益を付与しているものとみなされる」ためだと言われています。

 

平成21年9月11日最高裁第二小法廷判決においても、債権者側の「信義則違反」について認められておりますので、ほとんどのケースで過去の取引に関しては認められる事がなくなってきているようです。

期限の利益 不可抗力

続いて、期限の利益に関してですが、借金問題だけに限らず、債務者の担保についても民法137条にて記載されています。

 

これが、「不可抗力」に関する点なのですが、条文には以下の通り書かれています。

 

民法137条2 債務者が担保を滅失させ、損傷させ、又は減少させたとき、期限の利益は喪失する。

 

上記の通り、債務者の責任において、担保設定されている建物などが滅失したり、損傷した場合においては、期限の利益を喪失し、一時に支払いを求められるケースがあるのですが、いわゆる地震だったり、津波だったりという天災が起きた時には、債務者にも「不可抗力」である事から、期限の利益を喪失した事とはならないとされています。
※あくまで、特約などの定めが無い事を前提としています。

 

ただし、銀行の多くでは特約事項などを定めているケースも多い事から、不可抗力の事由がある場合でも、期限の利益を喪失したものとみなすケースもありますので、こうなると銀行から担保設定した土地や建物についてのローン返済を一時に求められる可能性もあるという事になります。

 

大震災や大規模天災などのケースでは、繰り上げ返済を行わないような特例措置を取る事も多いため、実際には「期限の利益」は守られる事も多いです。

 

 

以上、今回は金融用語でもよく見かける用語の一つとして「期限の利益」に関して、簡単にまとめてみました。

 


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